尿酸生成抑制薬

尿酸生成抑制薬

日本のガイドラインでは、尿酸産生過剰型高尿酸血症の治療に尿酸生成抑制薬をすすめています。

尿酸生成抑制薬は、尿酸をたくさんつくり過ぎている患者さんや、尿路結石、腎機能低下、尿酸排泄促進薬で副作用を認めた患者さんに用いられます。

尿酸生成抑制薬には、アロプリノール、フェブリク®、トピロリック®があります。

アロプリノールは腎機能低下例で減量の必要があり、まれではありますが重篤な副作用(骨髄抑制、スティーヴンス・ジョンソン症候群など)が起こりえます。

アロプリノールを腎障害患者に使用する場合は、腎障害の程度に合わせて投与量を調節します。

アロプリノールは優れた薬剤ですが、代謝産物が腎臓で排泄されるため、重篤な副作用も報告されてきました。2010年に発行された「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版」では、腎機能が低下している患者さんに対してアロプリノールを減量することを推奨しています。

そのため、腎機能が低下している患者さんでは十分に高尿酸血症をコントロールできないことも多く、腎障害合併頻度の高い高尿酸血症・痛風を治療するうえで大きな問題点となっていました。

新しい2つの薬剤フェブリク®とトピロリック®は肝臓で排泄されるため、腎障害のある患者さんにも減量が不要です。つまり、腎臓からの尿中排泄以外にも肝臓から糞便中に排泄する経路を持っているため、腎障害例でも減量の必要がなく、安全かつ十分に血清尿酸値を低下させることのできる尿酸生成抑制薬であることがわかっています。

フェブリク®やトピロリック®は、腎障害のある患者さんでも投与量を変更することなしに使用できます。

フェブリク®は高尿酸血症の「尿酸産生過剰型」「尿酸排泄低下型」のいずれのタイプに対しても同じ効果が確認されています。

高尿酸血症・痛風患者さんにフェブリク®を投与して血清尿酸値がどれくらい下がるかを調べた最近の報告によると、尿酸排泄低下群、正常群、増加群いずれも同じような低下を示し、合併症にも差を認めませんでした。このことから、フェブリク®は、高尿酸血症のタイプにとらわれず使えるのではないかと考えられ、トピロリック®も同様の効果を示すのではないかと期待されています。

フェブリク®では特に重大な副作用は報告されていませんが、下痢やめまいなどが知られています。

トピロリック®においては、慢性腎臓病を持っている患者さんを対象にした臨床試験の結果、十分に尿酸値を下げる作用に加えて、尿中アルブミン量を低下させる作用が確認されました。
 

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