検査

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(1) インフルエンザ迅速診断

少し前までインフルエンザを診断する実用的な方法がなく、症状をもとに医師が経験的に診断していたのですが、今ではインフルエンザかそうでないかばかりでなく、A型かB型かまでわかる迅速診断法が普及しています。

 

診察室で、症状、発症から現在にいたる経過、その時点での流行状況などからインフルエンザを疑った場合は、「迅速診断キット」を用いて迅速検査を行います。迅速検査を行うことによって、抗ウイルス薬を適切に使用することや他の検査を減らすことができます。現在は、このウイルス抗原の迅速診断キットがインフルエンザ検査のスタンダードです。

 

当院で使用しているインフルエンザ迅速診断キットは5-10分で判定できます。滅菌綿棒を使って、左右いずれかの鼻腔に挿入し、鼻腔粘膜を擦過して粘液を採取します。

 

少し専門的に言うと、迅速診断キットは「イムノクロマトグラフィ法」を用いています。5~10分間という短時間で実施することができ、はっきりと目に見えるラインでA型かB型かを判定します。迅速検査キットではウイルス核タンパクに対するモノクローナル抗体を使用しており、A型では香港型、ソ連型、H1N1/09のすべてに反応します。

 

迅速検査キットの短所としては、一定量のウイルス量がないと検出できない場合があり、偽陰性(本当はインフルエンザに感染しているのに検査としては陰性という結果になること)が生じる可能性があるという点です。

 

特に、発病初期6時間から12時間以内ではウイルス量が少なく、感度が低下する場合があります。陰性の場合では、翌日などに少し時間をおいて再検査します。

 

なお、発症して5日以降は、インフルエンザウイルスの検出率が低下します。

 

迅速検査キットにおいては、子どもの方が成人より、鼻みずや鼻腔ぬぐい液の方が咽頭ぬぐい液より、高熱の方が微熱より、ワクチン未接種者の方がワクチン接種者より、インフルエンザの検出感度が高くなります。

 

迅速検査キットはとても優れた検査方法ですが、仮に迅速検査が陰性であっても、総合的に判断してインフルエンザが強く疑われる場合は治療を開始します。

 

ただし、新型インフルエンザが出現した場合、従来の迅速診断キットでどこまで診断できるかが不明であるため、遺伝子検査による確定診断が必要となります。

(2) 血液検査

インフルエンザ診療では一般に行わないことが多いのですが、症状が重い場合やもともと持っている慢性疾患の悪化や合併症が疑われる場合には必要となります。

 

末梢血の白血球数やCRP炎症のタンパク質です)、または肝臓や腎臓の検査を行います。

(3) 胸部X線検査(レントゲン)

息切れ、呼吸が荒い、息苦しいなどの症状があり、指先で測定する血液中酸素濃度(SpO2と言います)が低い値を示す場合は、肺炎を疑って、胸部X線検査を行います。


また胸部CTは早期の異常を検出できるので、ウイルス性肺炎や細菌性肺炎の診断に有用です。ただし、当院にはCTがありませんので連携している病院に紹介させていただきます。
 
 

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