甲状腺機能低下症の診断

甲状腺機能低下症の診断

無気力、易疲労感(疲れやすい)、動作緩慢(動作が鈍い)、寒がり、食欲低下、体重増加、眼瞼浮腫(まぶたがむくんでいる)、便秘、嗄声(声がかれる)、肝機能障害、高CK血症、脂質異常症、甲状腺腫(首がはれている)などで疑います。

甲状腺機能検査(TSH、FT3、FT4)を行って、FT4が低値であれば甲状腺機能低下症と診断します。
TSHが高値であれば原発性甲状腺機能低下症、低値もしくは正常範囲内であれば中枢性です。
FT4が基準値内でもTSHが高値であるものを潜在性甲状腺機能低下症と呼び、治療の対象となることがあります。
FT3のみ低値であるものは消耗性疾患や栄養障害時にみられる低T3症候群で治療の対象とはなりません。
原発性甲状腺機能低下症の多くは橋本病であり、抗サイログロブリン抗体、抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)のいずれかの陽性で橋本病と診断します。
海藻類の過剰摂取やヨード含有咳嗽薬の頻回の使用が原因となることがあります。

初診時に行っている検査
  • 甲状腺機能検査(TSH、FT4、FT3)
  • 抗サイログロブリン抗体
  • 動抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)

 

胸部症状がある場合は、胸部X線検査や心電図検査を行います。

原因疾患の鑑別手順

甲状腺機能検査でFT4の低下により、甲状腺機能低下症と診断します。

TSHが高値であれば、原発性甲状腺機能低下症と診断します。
ほとんどの場合、FT4低値+TSH高値のこのパターンを示します。

TSHが低値または正常範囲内であれば中枢性と診断します。
原発性甲状腺機能低下症の場合、抗サイログロブリン抗体と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)を測定し、どちらかが陽性であれば橋本病と診断します。
産後など無痛性甲状腺炎の回復期が疑われる場合は経過観察して、自然回復すれば診断可能です。

問診上、ヨードの過剰摂取が疑われる場合は、無痛性甲状腺炎の回復期でなければ、海藻類、特に昆布を制限し、回復すればヨード摂取が原因であると診断できます。
甲状腺超音波検査で甲状腺が萎縮している場合は、橋本病の亜型である萎縮性甲状腺炎と阻害型抗TSH受容体抗体によるものがあります。
阻害型抗TSH受容体抗体は胎盤を通過し、新生児甲状腺機能低下症の原因となります。
FT3のみ低値の場合は、低T3症候群といって消耗性疾患時や栄養障害時にみられ、生体防御反応とも考えられており、通常は治療の必要はありません。
中枢性甲状腺機能低下症では、ACTH欠損による副腎皮質機能低下症を合併していることが多いのですが、甲状腺ホルモンを単独で補充するとコルチゾールの代謝が亢進して副腎クリーゼに陥る危険性があります。
必ず他の下垂体機能、特にACTH-コルチゾール系の不全がないかどうかを調べます。
この場合は当院から専門医のいる医療機関に紹介しています。

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