アレルゲン免疫療法・舌下免疫療法
アレルゲン免疫療法は、原因抗原の特定できたアレルギー疾患(主として鼻アレルギー)に対して行われる治療法です。
シダトレンによるスギ花粉症に対する舌下免疫療法の場合、血液検査などでアレルゲンがスギ花粉と特定された人が治療を受けることができます。
アレルゲン免疫療法は、通常の薬物療法で効果が不十分な患者さんや、薬剤の副作用が避けられない患者さんに適しており、小児での有効率が高いと報告されています。
当院では、重症度に関係なく、現在の対症療法に満足していない人やどうしても治したいと希望する人を中心に舌下免疫療法を行っています。
少し専門的に言えば、アレルゲン免疫療法とは、体内へのアレルゲン(抗原)の注射あるいは舌下投与により、IgG4抗体産生を亢進させ、局所での抗原反応性を低下させようとする治療です。現在、スギ花粉症に対して約70~80%の有効率を示しています。
平成27年12月に発行された鼻アレルギー診療ガイドラインでは、アレルゲン免疫療法は「効果が認められている」と記載され、日本のスギ花粉症については約70%の有効率とされています。
日本では、皮下注射による免疫療法と舌下免疫療法が保険診療として行われています。
アレルゲンを注射する皮下免疫療法は、通院する回数が多く、注射による痛みもあります。
2014年10月より、スギ花粉症の患者が原因物質を自分の口に含むことで体質を改善させる新しい治療法、つまり、スギ花粉症に対するシダトレン舌下免疫療法が保険適用となりました。
同様に2015年11~12月より、ダニに対する舌下免疫療法が保険適用になりました。
これらの舌下免疫療法を行うと、治療は長くかかりますが、根治できる可能性があります。
当院では、スギ花粉症に対する舌下免疫療法(シダトレン舌下免疫療法)およびダニに対する舌下免疫療法を行っています。スギ花粉症については、スギ花粉が飛散する1月~5月においては治療を開始していません。6月からとなります。
舌下投与は、初回投与以外は患者さん自身が自宅で行うため、皮下注射と異なり、受診回数が大幅に減少します。具体的に言うと、当院の場合、最初の2か月間は2週間に1回、3ヶ月目以降は1ヶ月に1回の受診としています。
治療法が簡単であることは患者さんにとって大きなメリットです。皮下注射と比べればリスクは少ないのですが、副作用としてアナフィラキシーの恐れもあることから、実施の際には事前に治療上の注意について十分に説明しています。
服薬方法としては、舌の下に薬液を入れて2分後に飲み込みます。
初日は医療機関で飲み、2日目からは自宅で段階的に飲む量を増やしていきます。
その後、一定量を毎日飲み続けます。
保険適用は今のところ12歳以上で、3~5年の治療が必要となります。
舌下免疫療法は薬物療法ではなく、アレルギーの原因物質を服用することになるので、副作用が出ることは当然あります。
副作用の多くは軽度であり、持続時間も短いため、さらに治療を続けていくと次第に出現しないようになります。
舌下免疫療法によるおもな副作用としては、投与部位である口腔内のかゆみや腫れ、咽頭を刺激される感じなどの口腔内症状が挙げられます。口腔内の副作用は比較的軽度なものが多いのですが、症状に応じて、治療継続ができるかどうか、休薬するかどうかなどを慎重に判断しています。
治療経験の多い医療機関によると、スギ花粉症に対する舌下免疫療法を受けた人のうち約2割が治り、約3割が花粉症の薬の使用が激減しています。そして約2~3割の人の症状が以前より楽になっていますが、1~2割には効果がないと報告しています。
当院の患者さんではないのですが、舌下免疫療法の具体例として2015年12月の新聞記事から引用します。
高校生の女性(15歳)は幼稚園のころにスギ花粉症になりました。鼻水やくしゃみが頻発し、小学生の時は、マスクをしてティッシュペーパーを持ち歩き、十分に眠れない夜もありました。10歳の時、母親が新聞記事で、ごく微量のアレルゲンを自分の口に含むという舌下免疫療法を知りました。受験勉強の時にきちんと眠れなくなることや、試験当日の症状を考え、臨床研究に参加することにしました。花粉症の症状をおさえる別の薬を飲む回数は年を追うごとに減り、最近では1シーズンで数回に減りました。患者さんは「夜にちゃんと眠れるようになったことが一番嬉しい」と話しているとのことです。
スギ花粉症に対するシダトレン舌下免疫療法およびダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法については、それぞれコンテンツを作成しますので、そちらもご覧下さい。
シダトレンによるスギ花粉症に対する舌下免疫療法の場合、血液検査などでアレルゲンがスギ花粉と特定された人が治療を受けることができます。
アレルゲン免疫療法は、通常の薬物療法で効果が不十分な患者さんや、薬剤の副作用が避けられない患者さんに適しており、小児での有効率が高いと報告されています。
当院では、重症度に関係なく、現在の対症療法に満足していない人やどうしても治したいと希望する人を中心に舌下免疫療法を行っています。
少し専門的に言えば、アレルゲン免疫療法とは、体内へのアレルゲン(抗原)の注射あるいは舌下投与により、IgG4抗体産生を亢進させ、局所での抗原反応性を低下させようとする治療です。現在、スギ花粉症に対して約70~80%の有効率を示しています。
平成27年12月に発行された鼻アレルギー診療ガイドラインでは、アレルゲン免疫療法は「効果が認められている」と記載され、日本のスギ花粉症については約70%の有効率とされています。
日本では、皮下注射による免疫療法と舌下免疫療法が保険診療として行われています。
アレルゲンを注射する皮下免疫療法は、通院する回数が多く、注射による痛みもあります。
2014年10月より、スギ花粉症の患者が原因物質を自分の口に含むことで体質を改善させる新しい治療法、つまり、スギ花粉症に対するシダトレン舌下免疫療法が保険適用となりました。
同様に2015年11~12月より、ダニに対する舌下免疫療法が保険適用になりました。
これらの舌下免疫療法を行うと、治療は長くかかりますが、根治できる可能性があります。
当院では、スギ花粉症に対する舌下免疫療法(シダトレン舌下免疫療法)およびダニに対する舌下免疫療法を行っています。スギ花粉症については、スギ花粉が飛散する1月~5月においては治療を開始していません。6月からとなります。
舌下投与は、初回投与以外は患者さん自身が自宅で行うため、皮下注射と異なり、受診回数が大幅に減少します。具体的に言うと、当院の場合、最初の2か月間は2週間に1回、3ヶ月目以降は1ヶ月に1回の受診としています。
治療法が簡単であることは患者さんにとって大きなメリットです。皮下注射と比べればリスクは少ないのですが、副作用としてアナフィラキシーの恐れもあることから、実施の際には事前に治療上の注意について十分に説明しています。
服薬方法としては、舌の下に薬液を入れて2分後に飲み込みます。
初日は医療機関で飲み、2日目からは自宅で段階的に飲む量を増やしていきます。
その後、一定量を毎日飲み続けます。
保険適用は今のところ12歳以上で、3~5年の治療が必要となります。
舌下免疫療法は薬物療法ではなく、アレルギーの原因物質を服用することになるので、副作用が出ることは当然あります。
副作用の多くは軽度であり、持続時間も短いため、さらに治療を続けていくと次第に出現しないようになります。
舌下免疫療法によるおもな副作用としては、投与部位である口腔内のかゆみや腫れ、咽頭を刺激される感じなどの口腔内症状が挙げられます。口腔内の副作用は比較的軽度なものが多いのですが、症状に応じて、治療継続ができるかどうか、休薬するかどうかなどを慎重に判断しています。
治療経験の多い医療機関によると、スギ花粉症に対する舌下免疫療法を受けた人のうち約2割が治り、約3割が花粉症の薬の使用が激減しています。そして約2~3割の人の症状が以前より楽になっていますが、1~2割には効果がないと報告しています。
当院の患者さんではないのですが、舌下免疫療法の具体例として2015年12月の新聞記事から引用します。
高校生の女性(15歳)は幼稚園のころにスギ花粉症になりました。鼻水やくしゃみが頻発し、小学生の時は、マスクをしてティッシュペーパーを持ち歩き、十分に眠れない夜もありました。10歳の時、母親が新聞記事で、ごく微量のアレルゲンを自分の口に含むという舌下免疫療法を知りました。受験勉強の時にきちんと眠れなくなることや、試験当日の症状を考え、臨床研究に参加することにしました。花粉症の症状をおさえる別の薬を飲む回数は年を追うごとに減り、最近では1シーズンで数回に減りました。患者さんは「夜にちゃんと眠れるようになったことが一番嬉しい」と話しているとのことです。
スギ花粉症に対するシダトレン舌下免疫療法およびダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法については、それぞれコンテンツを作成しますので、そちらもご覧下さい。