貧血について
まず、当院での診療は次の通りです。
貧血の種類と当院診療の流れ
当院では貧血を大きく3つの種類に分けて診療を行います。
当院における貧血診療の流れを示します。参考にして下さい。
➀貧血症状がある人の場合→採血します
➁健診や人間ドックで貧血を指摘された人の場合→検査結果を拝見します
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検査結果を確認して貧血があるかどうかを診断します:
ヘモグロビン濃度(Hb)<12g/dL
3つの赤血球指数である、平均赤血球容積(MCV)・平均ヘモグロビン値(MCH)・平均ヘモグロビン濃度(MCHC)を確認します。
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小球性貧血・正球性貧血・大球性貧血に分類します
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分類に応じて、以下の項目を確認します。
- 血清鉄
- 総鉄結合能(TIBC)
- 血清フェリチン値
- 網赤血球絶対数
- CRP
- 間接ビリルビン
- LDH
- ハプトグロビン
- ビタミンB12
- 葉酸
- エリスロポエチン
- 甲状腺機能
- 肝機能検査
- 腎機能検査
- 腹部超音波検査(脾腫の有無について確認する場合)
- 家族歴の有無
- 胃切除の有無
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以上の検査に基づいて
- 鉄欠乏性貧血と診断した場合:引き続き当院で診療を行います。
- 溶血性貧血と診断した場合:血液内科専門医がいる医療機関に紹介します。
- 大球性貧血でビタミンB12欠乏や葉酸欠乏と診断した場合:引き続き当院で診療を行います。必要に応じて血液内科専門医がいる医療機関に紹介します。
貧血についての詳細は以下の項目をご覧下さい。
参考資料
- 日本内科学会雑誌弟104巻弟7号2015年(平成27年)
- 日本鉄バイオサイエンス学会の治療指針2009
- ガイドライン外来診療2015
甲状腺について
まず、当院での甲状腺診療についてのご案内です。
当院における甲状腺疾患に対する診療の流れ
甲状腺について受診されるパターンとして多いのは次のケースです。
- 健診やドックで甲状腺が腫れていると指摘された
- 甲状腺疾患が疑われるような症状がある
- 家族に甲状腺疾患の方がいるので心配になった
診察します(甲状腺が腫れているかどうか等)
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症状を確認します
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健診結果を確認します(健診結果を持参された場合)
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採血して血液検査を行います
- FT4(甲状腺ホルモン)
- TSH(甲状腺刺激ホルモン)
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甲状腺超音波検査(甲状腺エコー)で甲状腺の状態を調べます。
(初診日に行うこともできます:所要時間5-10分)
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数日後に受診していただき、血液検査の結果を説明します
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検査結果に応じて精密検査を追加します
- FT3(甲状腺ホルモン)
- TSHレセプター抗体(バセドウ病の場合)
- 抗サイログロブリン抗体(バセドウ病や橋本病の場合)
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その後の方針は次の通りです
- 当院で定期的にフォローする
- 専門医がいる医療機関に紹介する
紹介実績
- 北野病院糖尿病内分泌センター(大阪市北区)
- 岡本甲状腺クリニック(大阪市旭区)
- 隈病院(神戸市中央区)
当院における診療実績
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
- 甲状腺機能低下症(橋本病)
- 亜急性甲状腺炎
- 萎縮性甲状腺炎
- 甲状腺嚢胞
- 甲状腺腫瘍
上記の疾患については必要に応じて、もしくは患者さんの希望に応じて専門医療機関に紹介していますのでご安心ください。
当院で対応可能な甲状腺疾患
当院では甲状腺疾患を抱える多くの患者さんを定期的にフォローしています。 甲状腺のことが心配だけど、いきなり専門医療機関を受診するのは少しハードルが高い…と感じたり、ためらったりしている方はぜひ当院を受診して下さい。 当院で対応可能な甲状腺疾患(当院でフォローを継続している疾患)は次の通りです。
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
- 甲状腺機能低下症(橋本病)
- 潜在性甲状腺機能低下症(橋本病の予備軍)
- 亜急性甲状腺炎
- 甲状腺腫瘍
- 甲状腺嚢胞
血中の甲状腺ホルモン値が高く、末梢組織で作用が過剰に発現している病態を甲状腺機能亢進症(多くの場合はバセドウ病)、血中甲状腺ホルモン値が低く、作用が低下している病態を甲状腺機能低下症(多くの場合は橋本病)といいます。
例えば、甲状腺機能亢進症の原因には以下の4つがあります。
➀バセドウ病など外部からの刺激によるもの
➁機能性結節性病変など自律性の甲状腺ホルモン分泌によるもの
➂亜急性甲状腺炎や無痛性甲状腺炎など甲状腺が破壊され、甲状腺ホルモンが漏れ出すことによる破壊性甲状腺機能亢進症
➃外来性のホルモンによるもの
➀➁では甲状腺機能も亢進しているためホルモンの合成・分泌が高まっています。
➂の破壊性では、甲状腺機能は実質的に低下しており、治療上その鑑別は重要となります。
それぞれの疾患の詳細については別のページをご覧ください。