貧血の症状
慢性貧血の場合、ヘモグロビン濃度が8~9g/dLまでは症状が無い場合があります。
軽度から中等度の貧血では、普段は自覚症状がなく、激しい運動時のみに息切れや倦怠感を認める場合が多くなります。
7g/dL以下の場合、頭痛、耳鳴り、めまい、心雑音、倦怠感、動悸などを認めるようになります。
6g/dL以下の場合、心不全症状を認めるようになります(息苦しい、胸部圧迫感など)。
鉄、ビタミンB12、葉酸が不足している場合は治療方法が確立しています。
それ以外の貧血で7g/dL以下になった場合は輸血を考慮します。
心臓や肺に関連する症状は
- 倦怠感(だるい)
- 易疲労感(疲れやすい)
- 動悸
- 息切れ
- めまい
- 頭痛
- 脚のむくみ(浮腫)
- 狭心症発作
- 胸骨左縁の収縮期心雑音
貧血の際には皮膚への血流量が低下するため、顔面蒼白となります。
眼瞼結膜、口腔粘膜、爪の色調や変化も確認します。
口角炎も生じやすくなります。
神経や筋肉に関連する症状は
- 頭痛
- めまい
- 耳鳴り
- 意識消失
- 集中力の欠如
- 傾眠(眠りやすくなる)
- 不穏(落ち着きがなくなる)
- 筋力低下
鉄欠乏性貧血の場合は、氷や土が無性に食べたくなる「異食症」を認める場合があります。
鉄欠乏性貧血の場合は、スプーン爪・舌炎・口角炎が特徴的です。
ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血では、舌炎を含む消化器症状や神経症状を認めます。
溶血性貧血では、脾臓の腫大や黄疸を認める場合があります。