貧血のない鉄欠乏の治療
貧血のない鉄欠乏とは、ヘモグロビン濃度12g/dL以上、フェリチン12ng/mL未満の状態を言います。
貧血のない鉄欠乏に対しては食事療法を行います。
食品に含まれる鉄分には、肉や魚に含まれる2価のヘム鉄と、野菜や穀類に含まれる3価の非ヘム鉄の2種類があります。
吸収率は、ヘム鉄が10~20%に対して、非ヘム鉄が1~8%です。
3価の非ヘム鉄はビタミンCや胃酸によって2価に還元され吸収されるので、柑橘類の併用や香辛料などによる胃酸分泌が効果的です。
鉄分の多い食物
鉄分の多いものは以下の通りです。
- 肉
- レバー
- 赤身の魚
- カキ
- アサリ
- 海藻
- 小松菜
- サラダ菜
- バジル
- 梅干し
- ニラ
- パセリ
- ピーナッツ
- アプリコット
- プラム
- レーズン
前述したように、食品に含まれる鉄は3価鉄という形で存在しており、体に吸収するには還元して2価鉄にする必要があります。
この還元作用をもつのが、ビタミンCやブドウ糖です。
クエン酸にも鉄を吸収されやすい形に変える作用があります。
一緒に食べるとよいものの例を挙げると、レモン(ビタミンCとクエン酸を含む)、ご飯(ブドウ糖を含む)、酢です。