B型肝炎について
- 慢性肝炎なのか
- 肝硬変なのか
- 肝癌のリスクはあるのか
- 治療の必要はあるのか
- 放置しておいていいのか
あなたの現在の病状を知っていただきます。
特に、B型肝炎ウィルス量(HBV-DNA量)が高値であることが危険であることを知っていただきたいと考えています。B型肝炎ウィルス量(HBV-DNA量)は急に上昇することもあります。
HBs抗原陽性のまま放置していて、大きな肝癌が見つかった人もいます。
私は肝臓専門医であり、消化器病専門医であり、前職の大阪警察病院で常に100人以上のB型肝炎患者さんをフォローしていましたのでご安心ください。当院で評価した結果として、通院については、病状に応じて1-2か月に1回、3か月に1回、6か月に1回というケースに分かれます。
当院で定期的に血液検査や画像検査を受けていただけます。
画像検査は主に腹部超音波検査(腹部エコー)で、10-15分程度で終わります。
また、治療として核酸アナログ剤服用やインターフェロン投与が必要な場合は、丁寧に時間をかけて説明させていただきます。
あなたの病状を知ることは大事なお子さんのためでもあります。感染予防としてB型肝炎ワクチンもあります。
ご希望があれば、ワクチンについても説明させていただきます。これまでに「あなたはB型肝炎です」と言われたことのある方は、あなたのために、そしてあなたの大事な人のためにもぜひ一度ご来院ください。当院はあなたの力になりたいと思っています。
B型肝炎ウィルス検査について
全国の自治体でB型肝炎やC型肝炎の肝炎ウィルス検診が推奨されています。(一部の自治体では費用補助も行われています)B型肝炎陽性の人(HBs抗原陽性の人)は日本の全人口の約1%程度と言われています。
つまり、日本には約150万人のB型肝炎患者さんがいると推定されます。そのうち、医療機関に定期的に通院している方はごく一部です。
B型肝炎の一部はB型慢性肝炎に移行します。
B型慢性肝炎の一部はB型肝硬変に移行します。
B型慢性肝炎やB型肝硬変から肝細胞癌が発症します。
しかしながら、普段医療機関に通院していないB型肝炎キャリアの人(HBs抗原陽性の人)から「突然に」進行した肝癌(肝細胞癌)が発症する場合があります。この発癌にはB型肝炎ウィルス量(HBV-DNA量)が関係しています。B型肝炎ウィルス量が高値であればあるほど、肝癌が発癌するリスクが高いのです。
「HBs抗原陽性であってもB型肝炎キャリアであるから自分は大丈夫」と考えてきた患者さんは注意が必要です。
万が一、HBs抗原陽性であることが明らかになった場合は、一度血液検査でB型肝炎ウィルス量と2つの腫瘍マーカー(AFPとPIVKA-Ⅱ)を測定し、B型肝炎のマーカーを確認し、現在の肝機能と線維化の程度を評価し、腹部超音波検査(腹部エコー)を受けて、肝癌発癌のリスクを評価することをお奨めします。
つまり、HBs抗原陽性になった場合、第一にお奨めする検査は血液検査とエコー検査です。
血液検査
項目は以下の通りです
HBe抗原 HBe抗体 HBs抗体 HBV-DNA量(リアルタイムPCR法) HBVジェノタイプ(B型肝炎ウィルスの遺伝子型) 血小板(線維化の程度を評価する目安になる) AST ALT ALP γGTP
ビリルビン 総蛋白 アルブミン コリンエステラーゼ 総コレステロール AFP(腫瘍マーカー)
PIVKA-Ⅱ(腫瘍マーカー)
腹部超音波検査(腹部エコー)
肝癌を疑う異常(肝腫瘍)がないか調べる
そして、B型肝炎ウィルス量の数値によりますが、自覚症状がない場合でも3か月に1回の定期受診をお奨めします。この場合は、3か月に1回の血液検査、6か月に1回の腹部超音波検査を行います。
万が一、皆さんが肝炎ウィルス検診でHBs抗原が陽性であった場合、当院では引き続き上記の血液検査と腹部超音波検査を行って、十分に評価したうえで、その後も万全の外来フォローをすることをお約束します。
仮に、入院が必要な病状であった場合でも、連携病院の消化器内科(大阪警察病院、北野病院、大阪市立総合医療センター、大手前病院、済生会中津病院など)に速やかに紹介することができます。
私は前職(大阪警察病院消化器内科)の勤務8年間を通じて、常時100人以上のB型肝炎患者さん、150人以上のC型肝炎患者さんを定期的に外来フォローしていました。
実績についてはどうぞご安心下さい。
肝炎ウィルス検査を受けておられない方は、この機会にぜひ一度御検討下さい。
当院はいつでも皆さんの受診をお待ちしております。