血液検査でピロリ菌の有無が簡単に判定できます
当院の院長は、日本ヘリコバクター学会が認定したヘリコバクター・ピロリ専門医です。
当院には「できれば胃カメラを受けたくないんだけど、ピロリ菌の検査だけできませんか?」という問い合わせが毎日多数寄せられています。
そこで、2018年1月から血液検査で簡単にピロリ菌の有無が判定できるシステムを導入しました。
具体的に言うと、健診や人間ドックのオプションとして追加されている「ABC分類検査」です。
「ABC分類検査」は「胃がんリスク検診」や「胃がんリスク層別化検査」とも呼ばれています。
胃がん検診として多くの医療機関で実施されている検査はバリウムを飲んだ後で行うX線撮影であり、フィルムに写った胃壁の凹凸から胃の状態を見る検査です。
この方法とは別に2種類の血液検査を組み合わせることによって「胃の健康度」を調べることができます。
2種類の血液検査とは、「ヘリコバクター・ピロリ抗体検査」と「ペプシノゲン検査」です。
これらの検査結果によって4つのタイプに分類されます
Aタイプ:おおむね健康的な胃粘膜で、胃の病気になる危険性は低いと考えられます。逆流性食道炎などピロリ菌に関連しない病気に注意する必要があります。ピロリ菌に感染性していない可能性が高いのですが、一部にはピロリ菌の感染や感染の既往がある方が含まれています。一度は上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)などの画像検査を受けることをおすすめします。
Bタイプ:少し弱った胃粘膜であり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に注意が必要です。上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を受けることをおすすめします。ピロリ菌の除菌療法を受けることをおすすめします。
Cタイプ:萎縮のすすんだ胃粘膜と考えられます。胃がんになりやすいタイプと考えられます。定期的な上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)をお勧めします。ピロリ菌の除菌療法を受けることをおすすめします。
Dタイプ:萎縮が非常にすすんだ胃粘膜と考えられます。胃がんなどの病気になるリスクがあります。ピロリ菌感染診断を受けることをおすすめします。必ず専門医療機関で上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)などの診断を受けて相談して下さい。
「ABC分類検査」は4-5日で結果がわかります。
採血だけで簡単に結果がわかります。
費用は自費診療で、4500円+税 です。
「ABC分類検査」の結果によって、今後の方針を具体的に提案させていただきます。
ピロリ菌陽性であった場合は、引き続き当院でピロリ除菌療法を受けたり、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を受けたりすることができます。