脂質異常症の診療・治療方針について
脂質異常症は動脈硬化、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、慢性腎臓病などのリスク因子です。
特に自覚症状がないことがほとんどであるため、注意が必要です。
当院では、脂質異常症の診療・治療方針をパターン化しています。
以下の4つの検査項目がパターン化のポイントになります。
・ 総コレステロール(TC)
・ 中性脂肪(TG:トリグリセライド)
・ HDLコレステロール(HDL-C)
・ LDLコレステロール(LDL-C)
健診や人間ドックで、上記の検査項目について異常を指摘された方はぜひ一度当院を受診して下さい。
LDLコレステロールの治療方針ついては、本年8月7日のお知らせでも公開していますので、関心のある方はご覧になってください。
当院では、脂質異常症に対してパターンに応じた診療・治療方針を提案させていただきます。
方針を決める際に、必要に応じて以下の検査項目を追加する場合があります。
・ 頸動脈エコー(頸動脈超音波検査):5~10分で終わります。20枚程度画像を撮影します。
・ 甲状腺機能機能検査:血液検査です。
・ 肝機能検査:血液検査です。
・ 腹部エコー(腹部超音波検査):10分程度で終わります。30枚程度画像を撮影します。
・ 肝線維化の評価:腹部エコーと血液検査で行います。
・ レムナント様リポ蛋白コレステロール(RLP-C)
・ L/H比:LDLコレステロールとHDLコレステロールの比です。
・ non-HDLコレステロール(non-HDL-C)
具体的な診療・治療方針を提案するために以下の項目について診察時にお聞きします。
・ 体重
・ 食事
・ 飲酒
・ 運動
・ 喫煙
・ 血圧
・ 家族歴
・ 治療歴
・ 心疾患の有無
・ 脳卒中の有無(脳梗塞・脳出血など)
・ 糖尿病の有無
・ 高尿酸血症(痛風)の有無
・ 脂肪肝の有無
・ これまでの健診やドックの結果
具体的な診療・治療方針は以下の通りです。
① 薬物療法を行う場合(パターンによります):月1回~年6回(2か月に1回)の通院になります。
・ 治療内容:パターンによって決めます。
・ 血液検査:月1回~年6回(2か月に1回)行います。
・ 頸動脈エコー(頸動脈超音波検査):年1~2回行います。(動脈硬化の病状によって決めます)
② 薬物療法を行わない場合(パターンによります):年2~4回(3~6か月に1回)の通院になります。
・ 血液検査:年2~4回(3~6か月に1回)行います。
・ 頸動脈エコー(頸動脈超音波検査):年1回行います。
③ 他の生活習慣病の疾患を合併している場合は以下のケースが多くなります。
・ 高血圧症
・ 糖尿病
・ 高尿酸血症(痛風)
・ 肝機能障害
・ 脂肪肝
・ 睡眠時無呼吸群:CPAP療法にも対応しています。
上記の疾患で治療中である方も、治療を継続しながら、当院で脂質異常症の診療に対応させていただきます。
脂質異常症でお困りの方はぜひ当院にご相談ください。