7. 脂質異常症:健診で測定するコレステロール
・ 前回の続きです。
・ 健康診断で測定するコレステロールには、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、non-HDLコレステロールがあります。
・ 総コレステロール: 血液中に含まれるすべてのコレステロール。
・ LDLコレステロール:肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶが、多すぎると血管の壁にたまり、動脈硬化を引き起こす。通称「悪玉コレステロール」と呼ばれる。
・ HDLコレステロール:LDLコレステロールが全身へ運んだコレステロールのうち、余った分や血管の壁についてしまったコレステロールを回収して肝臓へ戻す。通称「善玉コレステロール」と呼ばれる。
・ Non-HDLコレステロール:総コレステロールから善玉のHDLコレステロールをひいたもの。「悪玉コレステロール」はLDLコレステロール以外にも存在しており、それら「善玉コレステロール以外」を指す。「総コレステロール-HDLコレステロール」で算出できる。
・ 脂質系の検査では、他に中性脂肪があります。
・ 中性脂肪:体を動かすエネルギー源です。食物に含まれる脂肪や糖質は、小腸の細胞内で中性脂肪につくり変えられます。
・ それがカイロミクロンによって肝臓および全身に運ばれます。
・ 中性脂肪は、生命維持に欠かせないエネルギー源です。
・ しかし、食べ過ぎなどによって中性脂肪が過剰になると、余った中性脂肪が肝臓や皮下・内臓周囲の脂肪組織に蓄えられます。
・ こうした中性脂肪の増加は脂質代謝のバランスを崩し、間接的に動脈硬化を進める原因になります。
・ 続きます。