8. 脂質異常症:LDLコレステロール(悪玉)
・ 前回の続きです。
・ 血液中に増えすぎたLDLコレステロール(悪玉)は命に関わる深刻な病気を引き起こします。
・ コレステロールはホルモンや胆汁酸、細胞膜の原料となります。
・ そのコレステロールを全身へ運ぶ重要な役割を担っているのがLDLです。
・ しかし、LDLが過剰に増えると、酸化され、余分なコレステロールが血管壁の内側に入り込んで、動脈硬化を引き起こす原因になります。
・ そのため、LDLは「悪玉」と呼ばれます。
・ LDLコレステロール値と心筋梗塞の発症リスクを調べた研究では、LDLコレステロール値が高いほど心筋梗塞を発症しやすくなることがわかっています。
・ 日本だけでなく、世界中の研究でもLDLコレステロール値と動脈硬化によって起こる病気との相関関係ははっきりしています。
・ LDLコレステロール値を18%下げると冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症など)が33%も減少するなど、多くのことが明らかになっています。
・ LDLコレステロール値が高い場合、そのままにしておくのは良くありません。リスクを下げるためにも、基準値を目標にして早めに生活改善に取り組むことが大切です。
・ 肝臓が悪かったり、がんが隠れていたり、栄養状態が悪かったりすると、LDLコレステロール値が下がります。
・ 薬物療法や生活改善を行わずにLDLコレステロール値が下がっている人は、このような原因のために死亡率が上がることもわかっています。
・ 続きます。