9. 脂質異常症:HDLコレステロール(善玉)
・ 前回の続きです。
・ HDLコレステロール(善玉)は血液中の余分なコレステロールを回収して肝臓へ戻す働きを持ちます。
・ HDLが増えるとコレステロールを回収する能力が高くなり、血管壁にたまったコレステロールが減り、動脈硬化を予防する働きが高まります。
・ そのためHDLは「善玉」とも呼ばれます。
・ 少ないと問題になりますが、多すぎる(100mg/dl超)場合も何らかの異常が考えられます。
・ HDLコレステロール値が40mg/dl未満になると、脂質異常症と診断されます。つまり低すぎるのは良くないということです。
・ HDLが少ないと血液中の余分なコレステロールを回収できなくなり、血管壁にこれステロールがたまります。その結果、動脈硬化が進行してしまいます。
・ HDLコレステロール値が著しく高いと、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞など)の発症率が高くなることがわかっています。
・ 具体的には、HDLコレステロール値が100mg/dL以上を超えている場合は、HDLの機能異常が考えられます。
・ 働きが不十分なために、HDLが増加している疑いがあるため、この場合も脂質異常症の可能性が高くなります。
・ 続きます。