15. 脂質異常症:中性脂肪と動脈硬化 その2

・ 前回の続きです。

・ 中性脂肪が増えることによる脂質代謝への影響は次の通りです。

・ 中性脂肪が増えると、LDLの小型化が起こります。小型化LDL(sd-LDL)は酸化して血管壁の内側に入り込みやすく、その結果、動脈硬化が強く進行します。

・ さらに中性脂肪が増えると、HDLが減ることもわかっています。中性脂肪とHDLコレステロールには負の相関関係があるためです。

・ その結果、余分なコレステロールを回収できなくなり、動脈硬化が進行してしまいます。

・ LDLよりも粒子の大きなVLDLやカイロミクロンが増えます。

・ VLDLやカイロミクロンが代謝された時にできる「レムナント」(中間代謝産物)は、中性脂肪やコレステロールを多く含み、血管壁の内側に入り込んで動脈硬化を進めます。

・ 当院では、中性脂肪の高い患者さんにこの「レムナント」を評価する血液検査も定期的に行っています。

・ 食べ過ぎなどで中性脂肪が増えると、内臓の周囲の脂肪組織に脂肪が蓄積している人は、主に中性脂肪を運搬するVLDLが増え、その分解過程で生じるIDLも増加します。

・ インスリンの効きが悪くなります。

・ 内臓脂肪が蓄積してしまうような食生活を続けていると、中性脂肪の値が上がりやすくなります。

・ こうした状態が続くと、血糖値を下げる働きを持つインスリンの効きが悪くなり(これを「インスリン抵抗性が高い」と言います)、血糖値が上がりやすくなります。

・ 続きます。

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