健診で脂肪肝を指摘された場合は?
◆これまでに「脂肪肝」を指摘された方は、健診や人間ドックで施行された腹部エコーで「脂肪肝」と診断された場合がほとんどの筈です。
◆この場合、次に確認するべきことはAST/ALT値です。
◆AST/ALT値がともに正常範囲であれば、問題の質としては比較的軽いと考えます。肝臓に蓄積された中性脂肪が、肝臓に対する毒性をまだ発揮していない状態であるからです。具体的に言えば、ALT値が29以下であれば大きな問題はありません。
◆今後の方針としては、年2回の血液検査、年1回の腹部エコー、体重管理に努める、具体的には現在の体重から3~5%減らして維持する、で十分であると考えます。体重70kgの方であれば、2~3kg減らして下さい。
◆前述の血液検査と腹部エコーの定期的検査は、毎年健診や人間ドックを受ける場合はそれを健康管理に組み込んで下さい。年2回のうち、1回の血液検査は体重を減らしたうえで(要するに何らかの変化点を加えたうえで)医療機関で受けることをお勧めします。自分で考えた方針に迷いが生じたら消化器内科(できれば肝臓内科)を受診する、でよいと考えます。
◆脂肪肝とは、厳密には、肝臓の5%以上が脂肪化した場合に診断します。しかしながら、診療所レベルの外来や一般病院の外来などのいわゆる医療の現場では、「5%の脂肪化」を見出すことは容易ではなく、ほぼ不可能です。
◆実際には、腹部エコーで脂肪肝の有無を判断することになります。腹部エコーで脂肪肝と診断される場合は、「肝臓の30%以上が脂肪化」をきたしていることを意味します。
◆逆に言うと、「肝臓の5~30%の脂肪化」は腹部エコー上は正常肝と診断されている場合があります。
◆この「隠れているかもしれない脂肪肝」を評価する場合は、やはりAST/ALT値がポイントになります。特にALT値が30以上であれば、消化器内科(できれば肝臓内科)を受診することをお勧めします。
◆「脂肪肝以外の肝機能障害の原因検索」と腹部エコー再検による脂肪肝の再評価を受けることをお勧めします。
◆当院では、通常の腹部USで脂肪肝を認めた場合は、フィブロスキャンⓇによる追加検査を施行して、肝脂肪量と肝硬度(肝臓の線維化)の数値化を行っています。















