B型肝炎ワクチン予防接種のスケジュール(出生時の定期接種を除く)

① 通常の場合

B型肝炎ワクチン0.5mLを4週間隔で2回、さらに1回目の接種から20~24週後に1回の計3回を皮下または筋肉内に接種します。

10歳未満の子どもに対しては0.25mLずつ同様の接種間隔で皮下に接種します。

この接種スケジュールを行う対象として、B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアの家族や、血液・体液への曝露機会の多い職業(医療関係者・介護・保育関係者)、乳児期から保育所や施設で集団生活する小児、身体接触の多いスポーツ(相撲、ボクシング、レスリングなど)の選手が挙げられます。

成人で初めてB型肝炎ワクチンを接種する人は、2回接種ではHBs抗体価の上昇が3回接種に比べて十分ではありません。

3回接種のブースター効果によってHBs抗体が急激に上昇するので、医療関係者、海外への長期滞在者、長期にわたってHBs抗体や予防効果を持続させる必要がある人は3回接種するようにして下さい

なお、学会では、優先接種されるケースとして

A.母子感染予防のためのワクチン接種

B.HBs抗原陽性の血液による針刺し等の汚染事故後のB型肝炎発症予防のためのワクチン接種

C.家族内にB型肝炎ウイルス(HBV)キャリアの方がいる場合の乳児へのワクチン接種

の三つを挙げています。

② 母子感染予防の場合

HBs抗原陽性の母親から生まれた乳児に対しては、通常、生後12時間以内を目安にB型肝炎ワクチン0.25mLを皮下に接種し、同時に抗HBsヒト免疫グロブリン(HBIG)1mL(200単位)を2ヵ所に分けて筋肉注射します。

さらに初回接種の1か月後および6か月後の2回、同様に接種します。

これらはいずれも健康保険適用です。

生後12時間を過ぎた場合でもできるだけ早期に接種を行うことが重要です。

生後12時間を過ぎた場合でもできるだけ早期に接種を行うことが重要です。
日本小児科学会が出している「B型肝炎ウイルス(HBV)感染予防のための新しい指針」(2013年12月)によれば、3回接種後にHBs抗原が陰性で、かつHBs抗体が10mIU/mL未満の場合には、B型肝炎ワクチン接種をさらに1シリーズ(3回接種)行うとされています。

③ 血液汚染事故時等の場合

汚染事故にあった人がHBs抗原・HBs抗体とも陰性である場合には、抗HBsヒト免疫グロブリン(HBIG)をできるだけ早く(遅くとも48時間以内)に筋注します。

次に汚染源となったB型肝炎ウイルス(HBV)陽性の血液のHBe抗原、HBe抗体を検査します。

汚染源がHBe抗原陽性であった場合には、B型肝炎ワクチンの接種を併用します。

B型肝炎ワクチン接種は、3回目の接種終了後にB型肝炎ウイルス(HBV)の感染予防に成功したこと(HBs抗原陰性)、およびB型肝炎ワクチン接種によりB型肝炎ウイルス(HBV)に対する免疫を獲得したこと(HBs抗体陽性)を確認します。

汚染源がHBe抗体陽性であった場合には、HBIGの投与のみでほとんどの場合は予防可能であることがわかっていますが、過去の調査から、汚染事故は同一人が繰り返し起こす場合が多いことがわかっていますので、この場合でもB型肝炎ワクチンの接種を併用して、予防に万全を期しておくことが望ましいといえます。

スケジュールは、通常、成人には0.5mLを1回、事故発生後7日以内に皮下または筋肉内に接種します。さらに、0.5mLずつを初回接種の1か月後および3~6か月後の2回、同様の方法で接種します。

なお、10歳未満の子どもに対しては0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に接種します(労災保険、健康保険適用)。

HBs抗体が獲得されていない場合は、さらにあと1クール(3回)追加接種します。

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